100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

板桶山
【いとおけやま】


戦国期に見える山名・砦名。出羽国由利(ゆり)郡のうち。芋(いも)川の支流小関川の西,新沢付近,岩城町亀田との境に位置する。「湊檜山両家合戦覚書」(秋田家文書)には,「……サテ義氏ト愛季公トユリノイトヲケ山,ムシカケ・ゴンゲンダウナト云所カ合戦ノチマタソ」と見え,「秋田最上両家関係覚書」(秋田家文書)では,「ゆり郡の荒沢,いとおけ山,むしかけ権現堂と申所にて,幾度となくかせんに及候へとも…」とある。また庄内大浦城主大宝寺義氏から,小野寺氏家臣への天正11年のものと思われる書翰には,「……旧冬も板桶山之陣所へ及加勢候処,自秋田之押懸……」とある(秋田桜田文書)。すなわち天正10年大宝寺義氏が,由利諸氏を討ち,次いで秋田愛季と由利郡境で戦った時の義氏方の陣所の1つである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7019902