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生保内川
【おぼないがわ】


仙北(せんぼく)郡田沢湖町を流れる川。岩手県境のモッコ岳(1,278m)・朝日岳(1,375m)を源にし,北へ一直線に峡谷をつくり,シトナイ沢を合わせて西に転じ,生保内盆地の南を貫流して玉川に注ぐ。「オボナイ」はアイヌ語で「深い川」という(地名語源辞典・田沢湖町史)。暴れ川のため対岸交通は所定まらず,生保内川の架橋は村民の長年の夢であったが,大正14年ようやく生保内川橋の架設となった。玉川との合流地点の生保内字船場には昭和15年操業開始の生保内発電所が立地。同発電所は,田沢湖を貯水池とし,田沢字見附田から玉川の水を導入し,また先達川の水流を,玉川を横断して春山から田沢湖に導入し,湖岸の田子ノ木から取水して,隧道水路2,610m,49.6mの落差により発電する自流式発電所で,最高出力3万1,500kw。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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