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河北村
【かわきたのむら】


旧国名:出羽

(古代)元慶の乱の際の反対勢力12か村の1つ(三代実録)。山本郡南部に比定される。従来河北は米代(よねしろ)川の北で,古代の野代の対岸とされてきた(地名辞書)が,米代川北岸を河北とすると,12か村は野代の南は大河(馬場川流域)まで地域名がなくなり,現在の山本郡南部の山本町・琴丘(ことおか)町の部分が空白になる。河北とは大河以北を意味するとみるのが適当である。菅江真澄も「河北は今の山本郡能代のあたりをさしていへり」(ふでのまにまに巻2)とし,「新羅之記録」にも「天正十一年河北郡之屋形安東太愛季朝臣之代」と記している。檜山(ひやま)郡あたりを河北郡ともいったのであろう。それを引用して「地名辞書」が確拠となしがたいといっているようであるが,「国郡志」が檜山村の南に河北村を比定したのも,発想には採るべきものがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7020689