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斎藤川
【さいとうがわ】


仙北(せんぼく)郡角館(かくのだて)町を流れる川。仙北郡白岩岳(1,230m)・白岩薬師(1,159m)の西斜面に延びる入角(いりすみ)沢に始まり,白岩を扇頂とする斎藤川扇状地を形成。等高線80m付近からは末無川となり,角館町大威徳(だいとく)山東側で玉川に合流。山麓から合流点までわずか4kmの間で,下堰・上堰・田沢疏水・第2田沢用水路と4大幹線用水路が河道を横断しているが,斎藤川は荒れ川のため,横断する堰は古来大きな被害を受けた。中仙(なかせん)町郷土史資料・安政2年の古文書によれば,「入角山水落ち斎藤川筋のうち,上堰より上み三百間余りの処,砂利押しにて川盤埋り,出水の節右往左往に水溢れ,村々迷惑致し候」とある。上流の上角沢は,山岳信仰全盛期の登山口に当たり,山伏たちはおぐない滝で行水をし,身を清めてから登ったという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021079