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新城川
【しんじょうがわ】


新庄川とも書く(地名辞書)。秋田市を流れる川。俎(まないた)山(722m)に源を発し,白山(しらやま)川となって南西流し,小又(おまた)川・湯ノ里川を合わせて新城川となる。江戸初期には粒足(つぶたり)川・螺立(つぶたち)川(秋田風土記)と呼ばれ,中世の秋田湊はこの川口の穀丁(こくちよう)にあった。安東氏時代の重要河川粒足川は中野の砂丘の飛砂によりしだいに穀丁村に寄ってきた(川口家文書)。「秋田旧蹟誌」には「粒足川水源新庄沢ヨリ発ス。西流シテ海ニ入ル橋アリ粒足橋ト云」(羽陰温故誌)とあり,この橋は現国道7号の新城橋に当たる。南北に走る背斜軸の含油頁岩層を横切り,出羽(でわ)丘陵・海岸砂丘を迂回蛇行しながら秋田平野を西流し,日本海に注ぐ。流路延長21km,流域面積74km(^2)の1級河川。川名は地域名新城に由来。上流に白山・新城鉱山があり,中流に道川油田がある。下流は氾濫原の湿地帯で螺(ツブ・タニシ)の繁殖地であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7021458