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高寺山
【たかでらさん】


仙北(せんぼく)郡協和町峯吉川にある山。標高170m。頂上近くに高寺聖観世音がある。麓の前沢には神明社・高寺には高善寺があり,両方から尾根伝いに参道がある。入口には「養老2年戊午6月8日開基,田沢村六観音のうち一尊を山上に安置せしめ,世の人々それより高寺山と号す。坂上田村麻呂・清原真人・源義家など著名人の参詣あり」の標柱がある。馬頭観音も合祀されており,第2次大戦前の祭日には着飾った馬を先導する参詣者が近郷近在から集まり,刈和野(かりわの)から高寺まで続いたという。祭日は,旧暦正月・6月・9月の年3回。かつては祭礼相撲・ささら・ぼんでんなどにぎやかな祭典がくり広げられた。現在は麓の人々のささやかな信仰に支えられている。参道の並木は亭々とそびえ,往時をしのぶに十分。協和町教育委員会では,昭和51年,松・桂を特に「保存の木」に指定。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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