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姫神山
【ひめがみやま】


太平山ともいう。大曲市,仙北(せんぼく)郡神岡町・南外(なんがい)村の境界にある山。標高388m。鳥海(ちようかい)火山帯の系列に属する姫神火山群の主峰でトロイデ型。秋田県地質図によれば岩石は輝石安山岩。東麓の蛭川(ひるがわ)集落は古来「蛭川石」の採石地として知られる。姫神登山道の入口に薬師堂があり,社伝によれば,坂上田村麻呂が大同2年戦勝祈願のため建立したのが始まり。菅江真澄の「月の出羽路」に「神のめぐみいちじるしく,祭祝には四方八方の男女うち集い,詣でよじ登りぬ」とあり,特に眼病の神として霊験あらたかで,以前は県外からの参拝客も多かった。昭和38年,姫神山・薬師堂・松山を結ぶ三角地帯を姫神公園と名づけて公園造成に取り組み,同47年には「いこいの森」として県指定を受けた。同53年,頂上に民間テレビ放送の中継施設が完成し,県南一帯の鮮明な画面受像が可能になった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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