100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

松川
【まつかわ】


平鹿(ひらか)郡山内(さんない)村赤倉沢に始まり,流路延長12kmで黒沢川に合流する川。合流点の落合から松川沿いにバスで15分ほどさかのぼると,南部藩境の関所があった福万に着く。菅江真澄は「旧家あり,黒沢勘十郎とてこの山境を守りぬ」と記している。この黒沢氏は,岩崎(湯沢市)の合戦に敗北し逃れて同地に土着したのが始まり。同氏は文政4年,秋田藩内最大の農家を建てた。間口12.5m・奥行30.3m・広さ396m(^2)で,明治初年には21人の大家族制だったという。近年,建物が取り壊され,大きな土台石のみ残る。さらに奥に道をたどると外山に至る。ここから横手市・仙北(せんぼく)郡六郷町や岩手県湯田町への峠道がある。周辺一帯は,ワラビ・ゼンマイ・ヤマウドなど,山菜の宝庫として知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7022979