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真人山
【まとさん】


平鹿(ひらか)郡増田町にある山。国鉄奥羽本線十文字(じゆうもんじ)駅東方約5kmに位置する。標高390.1m。頂上から北西に開ける平鹿の平地を一望でき,南眼下に成瀬(なるせ)川に皆瀬(みなせ)川が合流して雄物(おもの)川に注ぐ状態がよく見える。当山は前九年の役に源頼義を助けた清原真人武則の真人城址であるといわれている。真人山南壁の成瀬川沿岸は往時より秋田領・仙台領を通過する交通路上難所の1つで,東西物資交流の要所でもあった。また東麓から北麓にかけて吉野鉱山(のちの吉乃鉱山)の鉱区で,銅が採掘されたが,昭和33年鉱況不良となり休鉱,現在は鉱毒沈澱池と廃墟と化した鉱夫長屋の跡地が残存。西麓一帯は,明治30年代以降増田リンゴで知られる果樹園の応鷹園が営まれ,良質のリンゴとして好評。同リンゴ園の中には,昭和42年国から都市公園に指定され,また同52年の新観光秋田三十景の第7位に選出された真人公園がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023008