100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

皆瀬川
【みなせがわ】


水無瀬川・小安(おやす)川・真魚(まな)川・稲庭(いなにわ)川・岩崎(いわさき)川ともいう(地名辞書)。県南東部を流れる川。虎毛(とらけ)山に源を発した春川と虎毛沢が合流して,皆瀬川となって北西流する。菅生(すごう)付近から谷底平野が広がり,右岸に3段,左岸に1段の非対称の段丘が発達している。雄勝(おがち)郡稲川(いなかわ)町の中央を北流し,平鹿(ひらか)郡増田町で成瀬(なるせ)川と合流して西流,湯沢市落合付近で雄物(おもの)川に注ぐ。流路延長49.3km・流域面積556km(^2)の1級河川。川名の小安・稲庭・岩崎は地名。上流の小滝(こたき)から菅生までは峡谷を形成し,大湯付近には緑色凝灰岩の厚い層を浸食した甌穴が所々にみられる。湯元までは硬質頁岩層で,幼年期の浸食谷である。不動滝は崖高54.8m,菅生までの小安峡谷は,古来景勝地として有名。皆瀬ダムは昭和38年完成した多目的ダムである。下流の山麓斜面と段丘面は,水田化がむずかしく,古くから桑・果樹・小麦・葉タバコなどの栽培が行われ,特色ある土地利用形態がみられた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7023062