五十川
【いらがわ】

庄内地方，西田川郡温海(あつみ)町の北部を西流して日本海に注ぐ延長16.7kmの二級河川。摩耶(まや)山系の横谷の１つ。湯沢岳西麓に端を発し，西に向かって著しく開析しながら，菅野代・戸沢・山五十川など山間の集落を縫って河口に達する。支流数５。五十川水系の総延長27.6km。河岸には極めて狭長な段丘が断続する。大字菅野代地区に制水門，大字戸沢地内の大早田川合流点に碓井堰があり，合わせて1,600haを灌水する。昭和20年代までは炭鉱があり，炭塵で川が汚れていた。河口部は狭隘で，トンネルが断続する国鉄羽越本線・国道７号が海岸に沿う。庄内海浜県立自然公園の域内。河川名は多くの川（支流）を集める川の意であるといわれる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7023814