100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

小国廻り
【おぐにまわり】


旧国名:出羽

(近世)江戸初期に見える地域名。最上郡のうち。天正9年頃から江戸初期にかけて,最上氏の家臣蔵増氏が支配した地域一帯を指す。蔵増氏は当地域の通称とされる小国をとって小国氏を称したという。元和8年新たに当地方を領した戸沢氏に対して幕府が下した知行目録と思われる御前帳写(新庄市立図書館蔵,戸沢家文書)が初見。これによれば,小国廻りの範囲および村高は,富沢村432石余・本城村2,844石余・向町村982石余・黒沢村173石余・水沢村362石・月楯村518石余・若宮村504石余・法田村1,151石余・下村664石余・大堀村281石余の10か村7,913石余である。小国廻りの呼称は江戸期を通して用いられたが,公的には上小国郷(本城村・黒沢村・向町村・富沢村・水沢村・若宮村)と下小国郷(法田村・下村・大堀村・月楯村)に分けられた。最上地方,現在の最上町に含まれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7024178