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鮭延廻り
【さけのべまわり】


旧国名:出羽

(近世)江戸初期に見える地域名。最上郡のうち。戦国期から江戸初期にかけて当地方一円を支配した鮭延氏の領国にあたる一帯を指す。元和8年,新たに当地方を領した戸沢氏に対して幕府が下した知行目録と思われる御前帳写(新庄市立図書館蔵,戸沢家文書)に初見。これによれば,鮭延廻りの範囲および村高は,真室城新町1,190石余・本町353石余・石奈坂村237石余・高沢村154石余・河内村264石余・庭月村1,438石余・大沢村1,393石余・指首鍋村665石余・木野下村137石余・及位村169石余・金山内上台村398石余・有屋村507石余・安賀沢村280石余・下野明村452石余・中田沢村432石余・七日町村110石余・十日町村181石余・山崎村696石余・城前78石余・朴山村146石余・飛森(とびのもり)村151石余・田茂沢(たもさわ)村188石余の22か村9,619石余である。このうち,真室城新町以下及位村までは,石奈(名)坂村(現鮭川町の一部)を除いて,現在の真室川(まむろがわ)町にあたり,金山内上台村以下田茂沢村までは現在の金山(かねやま)町にあたる。鮭延廻りの呼称は江戸期を通して用いられたが,公的には大沢郷・金沢郷・庭月郷などと分けて呼ばれた。最上地方,現在の真室川町・金山町などに含まれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7025271