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立谷川
【たちやがわ】


村山地方東部,延長15kmの一級河川。最上川支流須川の二次支川。奥羽山脈の二口峠西部に端を発して西流する。松尾芭蕉の「おくのほそ道」で知られる名刹山寺立石寺のある大字山寺地内で支流紅葉(もみじ)川を入れる。紅葉川は面白(おもしろ)山(1,264m)に端を発する渓谷で,国鉄仙山線の沿線をぬい,秋の紅葉が美しい。山寺以西は山形盆地となり,山寺地区を扇頂とする半径約8kmの扇状地を形成する。扇面のほぼ中央を西流し,山形市大字中野目地内で須川に注ぐ。合流点付近は古来から氾濫することが多く,かすみ堤が両岸に造られ,現在も石積みが残っている。流域面積24km(^2)。扇央部には昭和40年以降中央卸売市場・工業団地などが建設され,内陸の産業・流通の新しい拠点として期待を集めている。天正年間に開削された山寺堰は,北方の天童・干布地区や西方の山寺・高擶(たかだま)・蔵増・寺津地区など561町歩を潤した。面白山・山寺は蔵王国定公園域内。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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