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立谷沢川
【たちやざわがわ】


庄内地方,東田川郡立川町を南北に貫流する延長2万2,320mの一級河川。最上川の支流の1つ。月山の東斜面に端を発し急崖の間をぬって北流する。次いでやや西流し,玉川を入れる瀬場(せば)(大字立谷沢)付近から谷底がひらけ再び北流する。以下の各支流は比較的短小なものが多い。最上川古口(ふるくち)渓谷と並行する国道47号の東雲(しののめ)橋下(大字清川)で最上川と合流する。上流には水路式の立谷沢第一(出力1万2,400kw,昭和14年操業開始)・第二(出力1万1,000kw,昭和17年操業開始)の両発電所がある。慶長17年狩川城主北楯大学利長により開削された北楯大堰は庄内平野における稲作の発展史上重要な意義を持ち,下流左岸で揚水する。最上川との合流点付近の大字清川は史跡が多く,古くは源義経・弁慶一行の仮泊地(義経記),松尾芭蕉・曽良の奥の細道紀行での発句の地,幕末の志士清河八郎生誕地などとなっている。八郎を祀る清河神社周囲の杉林は戊辰戦争の激戦地であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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