100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

千歳山
【ちとせやま】


山形市の市街地東部にある釣鐘型の小山。標高471m。蔵王山・滝山の西麓に位置し,全山が松で覆われている。旧名を阿古屋と称したともいい,北東麓の万松寺には阿古屋姫の伝説が残る。江戸期に当地を訪れた古川古松軒の「東遊雑記」(生活史料3)には「千とせ山,風俗よき山なり。阿古屋の松は幾度も植継しながら,遠見大樹に見ゆるなり。麓に木仏の大仏あり」と記されている。また橘南谿の「東西遊記」(生活史料20)には「実方中将の尋詫給ひける阿古屋の松は……山形の城下より坤の方とも覚て,二里ばかりを隔てたり。其地を千歳山と云」と見える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7026187