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【はやぶさ】


最上川中流にある最上川三難所の1つ。早房とも書く。水流の勢いが急であったことにちなむ名という。難所中最大のもので,岩礁が川床全体をおおって急流をつくり,操作を誤れば流れにまかせるしかなかったといわれる。獅子岩・釜石・ビッキ岩など多くの岩が突出し,船が触れると破砕するなど通船が危険なため,江戸期には番人が置かれた。難船の例としては,天保14年の山形藩秋元氏領廻米250俵を積んだ4人乗り船,弘化3年の新庄藩領上谷地郷収納米250俵を積んだ船頭七治の船,文久元年の新庄藩領上谷地郷収納米350俵積み船などのほか,安政6年の酒田源次郎船などをはじめ商人船もあった。難船の処理に関する紛争なども多かった(歴史の道―最上川1)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027066