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東山
【ひがしやま】


旧国名:出羽

(中世)南北朝期から見える地域名。はじめ田川郡,戦国期からは櫛引(くしびき)郡のうち。康永2年頃と推定される藤原公房書状(三浦和田文書/県史15上)に「為出羽国大泉庄藤島城凶徒等誅伐,嵩東山警固事」と見え,藤原公房が三浦和田氏に対し藤島城(現藤島町)に拠る南朝方の誅伐と,当地の警固を命じている。なお,慶長5年と推定される7月26日の直江兼続感状写(雞肋編所収文書/県史15上)に「其地先年追放之者共,東山内外一揆起候所ニ,其夜藤田守右衛門藤島へ押寄,近辺之在郷相静住(注カ)進仕」と見え,天正16年の上杉勢の庄内進侵で追放された地侍たちが当地に侵入し,一揆を起こしたことが知られる。庄内地方,現在の立川町・藤島町・羽黒町の出羽山地山麓一帯に比定される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027190