100辞書・辞典一括検索

JLogos

7

乱川
【みだれがわ】


村山地方北東部,延長19.5kmの一級河川。最上川の支流の1つ。奥羽山脈の白髪山(1,284m)と面白(おもしろ)山(1,264m)を結ぶ尾根中央の関山峠(601m)西部に端を発する。萱倉沢をはさんで北から泥沢,南から柳沢を入れながら西流し,面白山南麓を源流とする押切川を合流して西村山郡河北(かほく)町大字田井(だい)対岸で最上川に注ぐ。流域面積65km(^2)のうち84%は山地で,北部を西流する白水川・村山野川とともに,半径12km余の合成扇状地を形成する。これと南の立谷川・馬見ケ崎(まみがさき)川の扇状地とで山形盆地のほぼ半分を占める。扇頂と扇端の標高差は150mに及び,扇面の地下水位は低く,河水は伏流する。扇央部の開発は新しく,山形空港・自衛隊駐屯地などの周囲は県特産の果樹(サクランボ・リンゴ)が栽培されている。また天童市大字乱川・道満(どうまん)地区などには氾濫による砂礫の堆積が随所にみられる。扇端湧水地の集落の立地は古く,自然湧水を利用したニジマスの養殖が盛ん。河川名は流路の定まらぬ「荒れる川」であることにちなむ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027669