100辞書・辞典一括検索

JLogos

28

奥羽山脈
【おううさんみゃく】


北は陸奥湾岸から南は帝釈(たいしやく)山脈に及ぶ奥羽地方の主軸をなす山脈。福島県においては中央部を南北にのびて,中通り・会津地方を分ける。平均の高度は1,000mほどであるが,那須火山脈に属する火山が各地でこの上に噴出物を重ね,2,000m内外に達するところもある。新第三紀のグリーンタフ造山期に活動を始めた褶曲山地で,広く新第三紀層が分布するが,分水界付近では基盤の古期花崗閃緑岩が表面にでている所もある。福島県北部の豪士(ごうし)山(1,022.4m)・栗子山(1,216.6m)から成る栗子山地,中部の大滝山(1,370.3m)・川桁(かわげた)山(1,413.2m)・八幡岳(1,102.2m)などから成る川桁山地塁はその典型である。吾妻山・安達太良山・磐梯山などは北部で,鎌房・那須火山は南部でこの山脈の上に火山噴出物をのせている。山地の連続性が大きく,峠は海抜高度の高いものが多く,また冬は積雪量が多いので,分界性が大きい山脈である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7029362