景場平
【かげばだいら】

吾妻山の１峰東吾妻(ひがしあづま)山(1,974.7m)の南東斜面中腹にある緩傾斜地で，標高1,670～1,710m。東吾妻山を含む吾妻火山は，活動時間を異にする12の火山からなるが，そのうち東吾妻火山は第三紀系の土湯峠層を基盤とする地溝帯に噴出したものとされ，東吾妻Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの３期の溶岩流から成る。景場平の緩傾斜部もその溶岩流の末端の１つであろう。原生林に覆われた山腹斜面の中で，景場平の約20haは樹林が切れて湿原が広がり，高山植物や広々とした眺望に恵まれる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7029965