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川桁断層
【かわげただんそう】


川桁山断層または大井川―上戸(じようご)構造線ともいう(県史25,自然・建設)。猪苗代盆地床の東端を限り南北に延びる断層。川桁断層は明瞭な三角末端面をもつ断層として知られており,北北西~南南東方向に延び,北は檜原湖の東方を通って山形県側へ,南は猪苗代湖の南側で延長が不明瞭になっている。この川桁断層を境にして,東と西で地質構造が大きく二分される。東側には主に花崗閃緑岩や結晶片岩が分布するが,西側にはこれらが見られず,新第三紀最下部層が東側より厚く発達している。このことから,この断層はかなり長期間にわたって形成され,かつ明瞭な断層崖が見られることから,かなり新しい時代まで活動し続けていたと考えられる。棚倉破砕帯とよく似た特徴をもっていることからその北端とも考えられている。川桁山西麓付近で標式的に発達することから川桁断層の名がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030386