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清戸迫横穴
【きよどさくよこあな】


双葉郡双葉町大字新山字清戸迫に所在。古墳後期の清戸迫横穴のなかの1基(第76号)。国史跡。双葉南小学校土地造成に先立って発掘調査が行われ,76号横穴の玄室の奥壁に描かれた壁画が発見された。壁画は朱彩で,中央に大きな渦巻きを描き,周辺に甲(かぶと)をかぶる武人や馬に乗る人物,鹿を射止める弓矢と犬などの狩猟図である。ふつう清戸迫横穴といえばこの76号をさすが,横穴は分布調査だけでも総数300基を超す大横穴群である。横穴は小丘陵の小さな谷の1つ1つに数基ないし数10基の支群としてのまとまりを示している。このような支群が10ほどあり,他の多くの横穴群の比較のうえで重要である。場所は双葉駅の南方で,前田川の沖積地を近くにひかえた丘陵中腹に分布している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7030621