口太川
【くちぶとがわ】

阿武隈(あぶくま)山地内の伊達郡川俣町山木屋地区の流水を集め，安達郡岩代町の丘陵地域を流れ，中流以下は広瀬川と呼ばれ，北流してくる移川と合流し，二本松市小瀬川で阿武隈川に注ぐ１級河川。長さ25km。安達郡東部の大きな川である。上流の阿武隈山地内にあって日山・白馬石・高太石などの山地斜面を流域とし，この地域特有の断層谷に適従するように流路は幾何学模様状に方向を変える。梨棚状の水系と丘陵地帯を曲がりくねって流れる流路は，この地域における地形発達の複雑さを思わせる。山木屋菅ノ又(すがのまた)，岩代町百目木(どうめき)，同じく新殿が主な経過地点である。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7030647