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仙台平
【せんだいひら】


大滝根山の西斜面に続く石灰岩台地。田村郡滝根町と常葉(ときわ)町および大越町にまたがる。国鉄磐越東線菅谷(すがや)駅東方およそ2.5kmの位置にあり,南北3km余,幅約500m,海抜高度850m前後で,菅谷駅付近の谷底平野より比高400m位の高さにある。ここの石灰岩は純白粗粒の結晶質で,かつて台地南部の釜山(かまやま)採石場で大規模に採石されていたが,現在は台地北部で採石されている。台地の表面には大小のドリーネが並び,白色の石灰岩塊が草原に点在しており,典型的なカルスト景観を呈する。展望台からは,阿武隈(あぶくま)山地の丘陵地域が見渡され,遠くの那須連峰や安達太良火山も眺望できる。また山腹には,古くから知られている南東部の鬼穴(おにあな),昭和2年に発見され,同9年に国の天然記念物に指定された西側の入水(いりみず)鍾乳洞,釜山採石場跡で昭和44年に発見されたあぶくま洞などの鍾乳洞がある。この付近は大滝根山(1,192.5m)とともに阿武隈高原中部県立自然公園の一部になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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