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帝釈山脈
【たいしゃくさんみゃく】


福島県会津地方(南会津郡檜枝岐(ひのえまた)村・舘岩村・田島町)の南を限る山脈で,関東地方(栃木県・群馬県)との境界をつくっている。山王(さんのう)峠(906m)ら西へ,荒海(あらかい)山(1,580.4m)・田代山(1,926.3m)・帝釈山(2,059.6m)・黒岩山(2,163m)などが連なる。古生層や花崗岩などから成る大起伏山地であるが,山頂を連ねた切峰面は標高2,000m前後の見事な定高性を示し,この山脈が現在の高度にまで隆起する以前に,かなり広い浸食面が存在していたことを物語る。北は阿賀川水系の,南は鬼怒(きぬ)川水系のそれぞれ水源近く,重畳たる山並みの奥にあるため,2,000m級の高さをもつにもかかわらず,低地に住む人々の目にふれることはほとんどない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7031939