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中通り
【なかどおり】


県中央部の地域名。県を3つの地域に区分し,中通り・会津地方・浜通りと呼ばれるが,その地域名の1つ。阿武隈(あぶくま)山地と奥羽中央分水山脈とにはさまった阿武隈川および久慈川上流の流域。昔は仙道・山道とも呼んだ。福島・二本松・郡山・須賀川・白河の5市と,伊達(だて)・安達(あだち)・岩瀬・西白河・東白河・石川・田村の7郡(28町14村)からなり,面積5,472km(^2)(全県の39%),人口は約113万人(昭和54年,全県の約56%)。中通り低地帯には福島・郡山・須賀川・白河の各盆地が並びその東部の阿武隈山地も比較的に高度が低く,樹枝状の谷筋が細かく分かれて延び,古くから水田が開かれていた。古来関東と奥州とを結ぶ街道の通過するところで,現在は国道4号・東北自動車道・国鉄東北本線が通っている。沿道の福島・郡山は政治・経済上の中心地になって,県内過半の人口がここに集まっている。当地域は県北・県中・県南の3つに分けられるが,県北は果樹園芸が盛んな福島盆地を中心に東部では養蚕業も行われ,県中は水田が広い郡山・須賀川盆地をひかえ,郡山は商工業都市として発展,阿武隈山地中・南部はタバコ栽培,茨城県境に近い地区はコンニャクの特産がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7032798