100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

日橋川
【にっぱしがわ】


猪苗代湖の排水河川で,湖の北西部銚子ノ口から翁島泥流丘陵に峡谷をうがちながら流下し,会津盆地の中央やや北寄りを西流して会津盆地西縁丘陵に達する。1級河川。もとは只見川を合わせたのちの下流部を阿賀川(揚川),新潟県に入ってからの名を阿賀野川と呼んでいたが,現在では会津盆地のほぼ中央を貫流する大川に阿賀川の名が冠され,日橋川はその支流の1つとなっている。猪苗代湖と会津盆地との間に比高が約300mもあるのは水力発電に好条件であることが注目され,大正3年から昭和元年までの間に,流路に沿って猪苗代第1~4発電所がつくられた。これら発電用の水は戸ノ口北西部で取水され,いわゆる水路式発電に供されたのち日橋川にいったん放水され,再び堰き止められた後,導水管で次の発電所まで引かれるというように,階段状に利用されている。これらの景観は,その一部を国鉄磐越西線,磐梯町~東長原(ひがしながはら)間の車窓から観察することができる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7033178