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沼沢火山
【ぬまざわかざん】


大沼郡金山町北東にある火山。鳥海火山帯に入り,只見柳津県立自然公園のうち。大変複雑な構造と生いたちをたどった火山。沼沢火山の地域には中新世末(約1,000万年前)に湖沼状の盆地ができ,そののち鮮新世に入ってこの盆地の中に火山活動が始まり,鮮新世末か第四紀初め頃(約200万年前後)には火山体ができ上がっていたと推定される。その直後(洪積世中期)に大規模なカルデラが生じた。高森山などはこのときのカルデラ壁である。このカルデラに一時湖沼ができたが洪積世の後期には中央火口丘が噴出した。前山・惣山などがそれである。二重式火山を現出するが,その後約5,000年前に多量の軽石質火山灰流を噴出する大爆発を起こし,小規模のカルデラが形成された。これが沼沢湖である。軽石流は只見川沿いに流下し,またカルデラ内に厚く堆積し軽石台地をつくった。ここに沼沢火山は三重式火山に近い形をとるにいたった。地名の由来は沼沢沼参照。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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