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猫魔ケ岳
【ねこまがたけ】


耶麻(やま)郡北塩原村と磐梯町の境にあり磐梯山の西に連なる火山。那須火山脈に含まれ,標高1,404m。磐梯朝日国立公園のうち。すそ野のよく発達したコニーデ型火山で猫魔火山群の主峰。この火山群の総称として「猫魔ケ岳・猫魔山・猫魔」などと呼ばれている。ほかに厩岳山(1,264m)・古城ケ峰(1,287.8m)・二子山・雄国山(1,271m)などの諸峰が環状に列し,内部に直径2.5kmのカルデラを有する。この火口原には雄国沼や湿原が発達し,貴重な湿原植物が見られる。このカルデラは一時に多量の火山噴出物を吹き出したため,陥没してできたもの。洪積世中期頃から活動が始まり,洪積世の後期には終息したと推定され,磐梯山より古い火山である。カルデラ内に1個の溶岩円頂丘と2個の砕屑丘があり,二重式火山である。昔この山に猫またがいて人を食ったといわれ,檜原村の地頭穴沢善右衛門によって成敗されたという話が残っている。山の名はこれに由来するものと思われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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