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双葉構造線
【ふたばこうぞうせん】


阿武隈山地と浜通り低地を区分する構造線の1つ。双葉断層・岩沼久之浜線とも呼ばれる。この構造線は一部でわかりにくいところもあるが,双葉郡広野町夕筋から約北20°西の方向をもって,宮城県境に近い小斉峠を経て宮城県岩沼町付近まで100kmにわたって追跡できる。この構造線の東側の相双丘陵地を構成する新第三紀層は300~400m以上の厚さをもち,全体として東に緩く傾斜する単斜状構造を成している。この構造線の西側に10kmほどの間隔で並行に走る畑川破砕帯との間の阿武隈東縁部には,変成度の弱い古生層や中生層,新期花崗岩類などが分布している。南部の高倉山の古生層は40~70°北西に傾斜する単斜構造を成している。付近の中生層から昭和43年にフタバスズキ竜(魚竜)の化石が発掘された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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