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八溝山
【やみぞさん】


東白川郡棚倉(たなぐら)町,茨城県久慈郡大子(だいご)町と栃木県那須郡黒羽町との境にある山。標高1,022.2m。八溝山地の最高峰を成し,もとは日高岳・雲霊山または山王岳ともいわれ,貞享4年に水戸光圀公によって八溝山と名づけられたという。語源的には「その尾根が八つの溝に分かれている」(地名語源辞典)からともいわれる。地質は古生層の粘板岩・砂岩から成る。矢祭(やまつり)山山頂東北東部1.6km,標高870m付近に八溝天然林(濶葉樹林51科153種)が分布する。栃木県・福島県・茨城県側からの林道開発も進み頂上まで車で行くことができる。頂上付近からの展望もよく,阿武隈(あぶくま)山地・那須山・関東平野・筑波(つくば)山・富士山を遠望することができる。頂上には式内社と伝える八溝嶺神社があり,近くにマイクロウェーブ通信装置も設置されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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