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ヨッピ川
【ヨッピがわ】


福島県(南会津郡檜枝岐(ひのえまた)村)と群馬県にまたがる尾瀬沼および尾瀬ケ原に源をもつ只見川は,その最上流部において沼尻(ぬしり)川とヨッピ川とに分かれる。沼尻川は尾瀬沼の集水域を水源として尾瀬ケ原まで流れ下り,ほぼ東西に細長い尾瀬ケ原の東3分の1付近を横断した所で,西からのヨッピ川を合わせる。河川の規模からみてヨッピ川は沼尻川すなわち只見川の支流となる。ヨッピ川と沼尻川との合流点は,ちょうど福島・群馬・新潟3県境が1点に会する所に当たり,したがってヨッピ川は群馬県片品村に属するわけである。尾瀬ケ原をほぼ縦断するこのヨッピ川は,さらに上流では猫又川と川上川とに分かれ,尾瀬ケ原の西を大きく限る景鶴(けいつる)山(2,004m)・至仏(しぶつ)山(2,228m)・アヤメ平(1,970m)などの分水嶺を流域界として集水する。流路に沿っては,湿原中に回廊状にのびる拠水林の喬木帯を伴い,上田代・中田代・背中アブリ田代などの湿原が広がる。左岸には,滝ノ沢・景鶴沢・上与作沢・下与作沢などがつくる扇状地群が約2kmにわたって連なっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7034894