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愛宕山
【あたごさん】


筑波山塊東列山地の主峰難台山の南東縁に位置する山。標高約306m。山体の大部分はホルンフェルスからなり,珍しい礫岩ホルンフェルスもみられる。岩石からみると,堆積岩系統のものが,のちに変成作用を受けたものと思われる。東は東茨城台地,南は新治(にいはり)台地などの常総台地に面し,鹿島灘方面から霞ケ浦を一望のもとに見渡せる。かつては女人禁制の山であった。頂上には火之迦具土命を祭神とし,火難・盗難除の神として知られる愛宕神社がある。特に旧11月14日に,周辺の村々から参拝者が集まり,たき火を囲みながら明け方まで悪口をいい合う悪態祭は有名であった。奥の院の飯綱神社には「夏来ても只一つ葉のひとつかな」と書かれた芭蕉の句碑がある。昭和49年吾国愛宕県立自然公園に指定され,森林公園の造成も行われている。ふもとから山頂にかけての桜並木は謡曲「桜川」で知られる。愛宕・難台山にはオリエンテーリングコースも設けられ,また吾国・難台山からの縦走コースとしても知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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