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笠原
【かさはら】


水戸市域を流れる桜川の支流逆川上流左岸に広がる原。標高30m前後で東茨城台地の一部をなす。かつて昔は広大な森林に覆われ,一部が耕地に利用されていた。乏水性台地のため開発が新しく,江戸期は笠原新田とよばれ,山野才蔵の開発という。笠原不動尊が祀られ,古くは吉田神社と並ぶ大社であったという(水府志料)。笠原不動近くの浸食谷からの湧水は尽きることがなく,神崎岩を利用した岩樋などにより水戸城下の下市(田町)の上水道用水として利用され,笠原水道とよばれた。笠原の水源地は御立(おたて)山(笠原官林)で,木の枝を折ることさえ禁じられたという(水戸市史)。付近には笠原水道を建設した徳川光圀をたたえた「浴徳泉記」の碑がたっている。西部を国道6号が通り,都市化が著しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7036231