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武生山
【たけうさん】


久慈山地西列の男体山地のほぼ中央部に位置する山。標高468m。古くは武弓山とも書く。男体山地の主峰男体山の南東部にあり,男体山集塊岩層からなる。東側は山田川が流れ急崖をなす。西側はやや傾斜が緩やかで竜神川が峡谷を形成し,竜神峡といわれる。中流には鰐ケ淵(大子(だいご)町)や泉ケ森(日立市)に通じているという亀ケ淵,下流には竜神川の主である雄竜・雌竜がいたといわれる竜ケ淵(竜神淵)がある。竜神川には竜神ダムも建設されている。山頂にはイツナ権現があり,鳥居・仁王門・鐘楼・拝殿・本社があった(新編常陸)。山腹には中世の山城武生城があった。「新編常陸」には「陸奥岩城飯野八幡宮文書ニ,伊賀式部三郎盛光軍忠事,建武三年七月廿二日,常陸武生城ニ馳セ参ス」とある。山腹の下武生には創建以来火災に遭ったことがなく火伏せの神として信仰されている武生神社がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7038150