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長福山
【ちょうふくさん】


久慈山地西列の男体山地北部に位置する山。男体山地の主峰男体山の西部にある。標高496m。常陸富士ともいう。山体は安山岩からなり,露出した岩がみられる。この安山岩は溶岩が火口より噴出する前に固まったといわれ,岩頸とよばれている。「水府志料」上野宮村の項に「長福山 男体山の乾にあり。登る事一里。土人常陸富士と云。往古此村長福寺,此山上に在し故,名と成しなるべし」と見える。現在長福寺は南側の山腹にあり,「安産」と「虫切り」で周辺の村々の信仰を集めている。長福山西部の久慈川の蛇行した所にある鰐ケ淵は薬屋長者の伝説や昔は鰐が住んでいたという伝説があり,江戸期は久慈川舟運の難所といわれた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7038305