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東金砂山
【ひがしかなさざん】


久慈山地東列の東金砂山地の南部に位置する山。標高459.5m。東金砂山地の主峰。「新編常陸」に「久慈郡高倉村ノ東,多珂郡ノ界ニ在リ」と見え,古くは久慈郡と多珂郡の境界であった。現在は久慈郡里美村と同郡水府(すいふ)村の境界近くに位置し,東を南流する里川と西を南流する山田川の分水界をなす。もともと東金砂山地は里川・山田川の分水界をなし,東西の幅が狭く,高度の割に傾斜が急であった。このため地形的隔絶性が大きく,東西交通を阻害し,昔から村境をなしてきた。山田川対岸の南西に西金砂山があり,昔は東金砂山を東山,西金砂山を西山ともよばれた。山頂には東金砂山神社がある。大同元年,宝珠上人が遷座してから東金砂田楽舞(県無形民俗文化財)が伝えられたといわれる。金砂田楽の修行は東金砂の山中で行われたが,山地に住む天地坊法師により修行に加わった子どもがさらわれたので,これを供養した童塚がある。小祭礼は7年ごと,嵐除祭は毎年2月11日に行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7039265