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百里原
【ひゃくりはら】


小川町南部にある原。行方(なめがた)台地北部の平坦面で,標高28m前後,東部を巴川が南東流する。古くは武蔵野原なども含み,行方・鹿島・東茨城3郡に及ぶ広い原野であったという(小川町史)。江戸期は水戸藩南領で御立山として保護されていたが,廃藩置県で払い下げられた。東京の大切な燃料の供給地で,小川河岸などから薪や炭が積み出され,大正末期まで続いたという。周辺は平地林が多く,南側に古新田,東側に貝谷新田があり,乏水性台地のため開発が新しい。昭和12年に海軍飛行場が建設されたが,第2次大戦後農民に払い下げられ,開拓により農地になった。同31年防衛庁は土地買収に乗り出し,航空自衛隊百里基地を建設した。百里基地は東京から80km圏内に位置し,面積は約428万m(^2)。要撃戦闘機ファントム飛行隊が配備されたことで知られる。しかし基地建設をめぐり小川町は賛否両論に分裂し,百里基地訴訟が今なお続いている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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