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妙見山
【みょうけんさん】


多賀山地の北西端に位置する山。標高652.5m。岩質は深成岩からなる。東部を久慈川支流の里川が南流し,その水源をなしている。傾斜は緩やかで,周辺には600~800mの丸味をもった幼年期の山地が分布している。北部にはなだらかな地形を利用して小里牧場・里美共同模範牧場や里美野外活動センターがあり,南部には水戸藩の別荘として知られる天竜院がある。天竜院は徳川光圀がつくった大能牧の一画に,明治15年水戸徳川家が建設したものである。庭園はシャクナゲが素晴しい。「水府志料」には「飯盛山,立割山,妙見山と云所より金を産す」と見え,昔は金の産出があった。また妙見山周辺の山岳地域は,藩政時代から久慈駒の産地として知られ,現在は常陸牛の放牧が行われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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