武蔵野原
【むさしのはら】

鉾田(ほこた)町南西部から行方(なめがた)郡北浦町北部にかけてある原。行方台地北部の標高30m前後の平坦面で平地林や畑地として利用されている。古くは百里原の一角で，明治20年に陸軍第一師団の大砲射撃場となってから，東京の武蔵野にならい名付けられた。のちに払い下げられ，宮本藤兵衛の所有になり，面積は300haに及んだ。第２次大戦後入植が行われた。周辺に大きな河川がないため開析が進まず平坦地が多い。北側には半原・西半原（鉾田町），南側には北原・南原（北浦町）など原のつく地名が多い。また乏水性台地のため，北部に借宿新田（鉾田町），南部に新田（北浦町）などの新田集落が分布し，開発が新しい。近年鹿島臨海工業地帯の開発により，鹿島線に沿ってゴルフ場の進出がみられる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7039983