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六ツ野
【むつの】


ひたちなか市中央部にある原。六ツ野原ともいう。標高30m前後で那珂台地の一部をなす。西部を中丸川が南東に流れ,東部はその支流が浅い浸食谷をつくる。付近には,東に西原,北に外野などの原があり,一面が平地林をなしていた。寛政9年「六ツ野御林植仕立願」に,6か村入会地で六ツ野と称し,無木で芝地広野の地50町歩余とある(打越勘解由家文書)。「水府志料」にも六ツ野として長さ3町余・横50間,6か村出合野故名づくとある。明治~昭和10年代頃までは10数世帯であったが,第2次大戦後緊急開拓により昭和23年から入植を開始した。六ツ野第1・第2開拓組合がつくられたが,昭和23年に前者は14戸,翌年1戸が入植,1戸あたり面積は1.4ha・採草薪炭地20a,後者は11戸入植,1.5ha・20aであった。終戦前からの耕地は第1開拓に50aあったにすぎない。主な作物は陸稲・小麦・大麦・トウモロコシ・甘藷などの畑作が中心であった(勝田市史)。昭和36年からは勝田市の自治組織名ともなっており,この地区の世帯は昭和25年36,同56年837。南部を常磐線勝田駅から中心道路(33m道路)が東西に通り,都市化が著しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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