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八溝山塊
【やみぞさんかい】


八溝山地の一部を構成する山塊。福島県境にある本県最高の八溝山(1,022.2m)を主峰とし,南北33km・東西25kmの楕円状をなす。南は久慈川支流の押川の浸食谷によって切られ,北は福島県の白河・棚倉の沖積低地に,東は久慈川,西は那珂川の浸食谷に囲繞されている。北部は約1,000m,中央部は600~700m,南部は200~300mの山が連なる。八溝山から南に向かって久慈川支流八溝川右岸に花瓶山(689m)・高戸山(581.3m)があり,押川沿いの境ノ明神峠で約200mと低くなる。東側には高笹山(921.5m)や大神宮山(746.2m)などがある。境ノ明神峠は鷲ノ子(とりのこ)山塊と八溝山塊の鞍部にあり,保内郷(ほないごう)地方と下野(しもつけ)地方を結ぶ交通路として,また近世には馬頭(栃木県)周辺は水戸藩領であったため,政治・経済上も重要であった。現在は茨城・栃木両県の県境をなしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7040211