100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

今市扇状地
【いまいちせんじょうち】


今市市の市街地付近の扇状地で,東方へ広がる。日光山地を流れる大谷(だいや)川が平野部に出た所につくる扇状地で,埋積されずに残った山地が所々に小山として分布し,独特の景観を呈する。扇頂部で標高約400m,扇端部で250m前後で,大室・薄井沢・土沢付近が湧水帯となっている。扇面は4面に分けられる。最も古いⅠ面は市南部の室瀬から南に限って分布し,鹿沼扇状地の最高位面に連なる。最も分布の広いのがⅡ面で,ほぼ全域に分布し,日光街道はこの面を縦断する形で日光へと続く。宝木ローム以降の火山灰層がのる。Ⅲ面は北部に分布し,一番新しい田原ロームのみからなる。Ⅳ面は沖積段丘である。当扇状地では嘉永6年から二宮尊徳が日光仕法を行い,開発に努めた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7040751