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塩原盆地
【しおばらぼんち】


那須郡塩原町,箒川上流部の塩原山地中に位置する半月形の小盆地。盆地南方の高原山の活動に伴う一連の地殻変動によって形成された湖が,その後開析によって排水されてできた。この時湖底に堆積した砂礫層や泥岩層が盆地内に広く分布し,植物化石を含むことで有名な「木の葉石」はこの泥岩層である。盆地内には温泉が多く,泉源は第三紀の砂礫岩層と第四紀の湖成層で,周辺の山地から盆地下の帯水層に流れ込んだ地下水が,高原火山活動に伴う熱源によって温泉化されたものである。関谷から箒川沿いの国道400号,矢板市から八方ケ原を経て当地へ至る県道下塩原矢板線のほか,高原山北麓を藤原町に通じる日塩有料道路(日塩もみじライン)がある。新緑・紅葉の季節には箒川渓谷や盆地内の景観は素晴しく,本県の代表的観光地である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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