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玉原高原
【たんばらこうげん】


沼田市の北部,発知(ほつち)川上流域に位置する高原。標高1,000~1,600m,全域約900ha。天然のブナ・トチ・ミズナラなどの原生林や武尊(ほたか)山の噴火の際に形成された湿原の存在で知られる。玉原湿原は面積4.3haで小尾瀬ともいわれ,ミズバショウ・リュウキンカ・ショウジョウバカマ・トキソウ・ムラサキヤシオツツジ・ワタスゲなど貴重な湿原植物や高山植物が分布する。昭和57年に東京電力のダム湖(玉原湖)が完成したことで観光地として脚光を浴びることとなった。ダムはロックヒル式で,高さ116m・頂長580m,総貯水量は1,480万m(^3)。ダム湖の水は夜間に既設の利根郡水上町の藤原湖から揚水される。玉原発電所は有効落差518mを有する純揚水式の発電所で,水上町立石地内の地下にある。昼間の需要期に玉原湖の水を落として発電するもので出力60万kw(計画120万kw)である。玉原高原は林野庁の武尊総合森林レクリエーション地区の指定地域であり,沼田市や雇用促進事業団によってキャンプ場・ロッジ・テニスコート・ソフトボール場・野外ステージなどが整備されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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