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小川盆地
【おがわぼんち】


県西部をしめる秩父(ちちぶ)山地東麓の八王子構造線上にある断層盆地で,その中心に小川町の市街がある。市街は沖積層におおわれているが,基盤は上部白亜系の栃谷(とちや)層である。栃谷層は槻(つき)川本流などに露出するほか盆地北側の富士山を構成している。盆地周囲の山地の地層は,栃谷層とは断層で接する。東側の山地は三波川結晶片岩で構成され,南側には秩父古生層からなる山地がある。北側の山地には三波川結晶片岩・石英閃緑岩・第3紀層などが認められ,西側には小川町層群と総称される第3紀層が広く発達している。盆地中央部を東流する槻川は,盆地北部を流れる兜(かぶと)川とともに小川和紙のコウゾをさらす場所として大きな役割をはたしていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7048278