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笠取山
【かさとりやま】


秩父(ちちぶ)郡大滝村と山梨県塩山(えんざん)市との境界にある山。標高1,953m。秩父多摩国立公園のうち。雁(がん)峠の東約1kmに位置し,秩父山地主脈が東西へ伸び,南へ柳沢峠を経て大菩薩(だいぼさつ)嶺へ続く尾根を分岐する。荒川支流の滝川と多摩川水源一之瀬川本谷の分水嶺。地質は,中生代の大滝層群に属する古札山層で,主として硬砂岩からなる。山頂北面は鬱蒼としたシラビソの原生林,南面はカラマツが多く明るく開けている。山名の由来は笠を伏せたような山容からの呼称らしいが,一説には武州と甲州の国境役人が山頂で笠を取って挨拶をしたことに由来するともいわれる。山梨県側では南麓から見た感じから袴腰山と呼ぶ。多摩川最上流の山であるため,大正7年当時の東京市は南斜面の標高1,860mの所にある水干(みずひ)を水源と定め,水神社を建立した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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