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釜伏山
【かまぶせやま】


大里郡寄居(よりい)町と秩父(ちちぶ)郡皆野(みなの)町にまたがり,男釜(おがま)・女釜(めがま)よりなる。女釜は標高591m。県立長瀞(ながとろ)玉淀自然公園のうち。日本武尊が東征の途次,神籬(ひもろぎ)をたて粥を煮て,日の大神,神武天皇を遙拝し,釜を伏せて戦勝を祈願したとか,大太坊(だいだらぼう)という巨人が釜を伏せていったことから山名となったとの説があるが,北東方の男釜(標高582m)の山容から名づけられたと思われる。男釜の頂上は岩峰で,釜山神社奥宮の小祠がある。この付近一帯は蛇紋岩よりなり,急斜面をつくり,結晶片岩より突出した地形をつくっている。東側の釜伏峠に釜山神社(釜伏神社の社号を改めた)があり,小野一刀流高野氏の剣額がかかっている。北側中腹の風布(ふうつぷ)には県指定天然記念物ゴヨウツツジ自生地(通称花山)があり,またミカン栽培の北限地として知られる。付近には二本木峠・登谷山牧場・長瀞などの観光地がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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