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三宝山
【さんぽうさん】


真の沢山ともいう(郡村誌)。秩父(ちちぶ)郡大滝村と長野県南佐久郡川上村との境界にある山。埼玉県の最高点で標高2,483m。秩父多摩国立公園のうち。甲武信(こぶし)岳北約1kmの武信国境尾根上に位置する。荒川源流真の沢と千曲(ちくま)川源流西沢の分水嶺。1等三角点のある山頂付近は花崗岩よりなり,どっしりした山容を示し,山腹はコメツガ・シラビソ・トウヒなどの深い原生林におおわれ,奥秩父三大原生林の1つとして知られる。山名の由来は,甲武信岳が三方へ尾根を張り出しているためこの周辺を三方山と呼んでいたが,中央の1峰に甲武信岳の名が定着したので最高峰のこの山に三宝(方)山の名がついたといわれる。尾根筋に展望台としては絶好の茶褐色をした三宝岩があり,国師岳・朝日岳・甲武信岳・木賊(とくさ)山などが望め,6月頃には原生林の樹下に咲くシャクナゲが美しく,奥秩父を代表する景観ともなっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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